紫陽花を植えたこと

 

ちいさなハコニワに、あじさいの苗を植えた。

もともとこの梅雨の季節に家々の外に咲くあじさいは、情緒はあれども花として好きではなくて

植える予定は一生無かった気がする。

 

開店と同時に爺婆で行列のできたJAで、店頭に並び始めた季節ものの桃めがけて皆が一斉に走り出す人混みを反対方向へ縫って、静かに花売り場へ足を運んだ。

夏の花は、毎年恒例のものもピンと来なかったりして、少しみて回るとブルーの小さな粒々をつけた花が売っていた

それはわたしのみたことがある紫陽花とはちょっと違っていた。

 

かわいいな。

なにが好きじゃ無いというと、この日本で最も過ごしにくいジメッとした梅雨の耐え忍ぶような、ちょっと辛く暗い時期に咲くからなのかもしれない。

 

雨に濡れた紫陽花に、心を奪われたことはなかったわたしだけれど、紫陽花らしからぬブルーの宝石みたいな花が、紫陽花だということを知って、そっとカートに入れた。

 

 

 

ブルーのあじさいの花言葉は、耐え忍ぶ愛情、というらしい。

怒りの山を越えて、静けさと共にこの世界へ戦いを挑んでゆく。

本当の愛の戦いに。

 

わたしはそのために、これまで戦い抜いてきたし、そして勝つために強くならないといけない。

 

 

 

 

窓から小さな庭先の入り口に、咲いたブルーの花はまるで

わたしの愛の戦いに優しく雫を垂らすみたいにオアシスで、ひといきの休息を与えてくれるような気がした。

 

大切に育てよう。

 

 

 

 

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