君たち、いい男になれよ。

校区外の学校に通うためのプロセス 8/25/2021

本当の権力の使いかた

家族みんなが心地よく暮らせるまち
君たち、いい男になれよ。

 

 

 

「前例がないから」

 

「そこで例外を出すと、他の人も聞き入れなきゃいけないから」

 

 

日本に戻り、必要なことを真摯にお願いするたびに、この言葉を

何度、聞いたかわからないくらい、言われてきた。

 

 

個々の、幸せや、個々の権利を何よりも当たり前に大事にする

ニューヨークみたいな場所で長い間暮らしてきて、

それが、

 

全員のわがままを聞く、秩序を失うことではなく

人には権利がある、自由でありながら、調和してる状態

 

ずっと、安心して享受してきた後で

 

日本に戻り、

 

この国の人々が「本当の自分たちの幸せ」じゃなくて

「みんなのために自分を犠牲」にしてることに、気づいていないことが、

どうしたって、おかしいことなのを、横目で見ながら悶える時間

 

 

それが、根付いたり、みんなにとって当たり前に

「それって変だよね」って思えるようになるまでには

 

まだ10年20年と時間を要するのだと思う。

 

 

いつかずっと昔に、「女は働くべきじゃない」と誰もが当たり前に思っていた時代。

 

今聞いたらどうだろう?

どっかの国にいって、女としてたまたま行くことになって、働こうとしたら「女は働くべきじゃない」と言われて、誰もが頷いていて、家に閉じ込められて、やりたくないことだけ強要されたとしたら、どうだろう?

 

 

日々わたしが感じているのはそれと同じくらいに

未来からしてみたら、人々が(おかしいくらいに)人権を奪われている状態で、

それを、コツコツ、出来事が起こるたびに

こんなふうに

「それっておかしいよ。変だよ。校区外認められるはずだよ」

と言いながら

 

力になってくれるひとたちの、知恵や愛や勇気を借りて

切り開いて進むことは、こどもたちの未来にとって、価値のあることだとただ、信じたい。

 

 

学校を出て、校長先生のことばや、担任の先生のことばを反芻しながら何度も涙が溢れてきて、それを噛み締める夏休みの終わりだった。

 

医者や弁護士やこの世界で権威があるとされているようなひとたちが

間違った権力行使をせずに

今日の校長先生のように

 

本当の愛のもとでその、権威を行使してくれたら

この国はただ、安泰だと思って、

 

いつも支えてくれてきた弁護士の彼に、

「いつも、世界で戦ってくれて、ありがとう」と送った。

 

 

「前例がないから」

どんなケースも、一番最初の受け入れには、前例は無かったはずだ。

 

「そこで例外を出すと、他の人も聞き入れなきゃいけないから」

例外を出したところで、その目的が、「全員のわがままを聞くこと」にならない限り、必ず基準に沿って判断がつくことを、この国は学ばなければいけない。

たとえば、

「家族みんなが心地よく暮らせるための判断」とかだよ。

 

 

空が沈んでいく色気の中で庭の花木に水をやりながら、いつかこの街を改革するために

「初めてのこと」を貫き戦った祖父のことを思った。

校区外認定みたいなミミズレベルの改革じゃなくて、あの時代の高速道路のジャンクションを作るには、いったい幾らの予算を動かさねばいけなかっただろうと想いを馳せて、数年前に亡くなったおじいちゃんの血を、わたしは引いてるんだと、空に向かって手を合わせた。

 

8月31日で有効期限切れの500円の割引券を握りしめて

ひとりでごはんを食べにいく間

横断歩道で小学校高学年か、中学生くらいの男の子たちが渡るのを待っているのを見かけた。

自転車のよく日焼けした3人組で、自分の息子もきっと、あっという間にこのくらい大きくなるんだろうなと思いながら、車をとめた。

 

いつも、「海外では絶対歩行者優先なのにな。」と言いながら、ビュンビュン止まらない日本の車を憂いている山下さんの言葉を思い出しながら、3人が頭をぺこっと下げながら横切るのを眺めていたら、ふと渡り終える頃に、先頭を走って行った少年が、ちらり帽子を取る姿が見えた。

 

車を進めながらアレっと思って振り返ると、キャップを取ったあと、またかぶる姿が見えて、ああ、

思わず帽子を取ったんだ。とわかって胸がいっぱいになった。

 

「君たち、いい男になれよ。

(今日の校長先生のように。)」

 

 

心からそう思いながら、また西の空に向かって走り出し、

その日本の未来を思うだけで嬉しくて、涙がまた滲んだ。

 

 

 

 

 

 

 

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