ある満月のにちようび

 

数日嵐のような時間をすごして、その後ポワーンと力が抜ける日曜日

パートナーシップが次の段階に進む時の、ダイナミックさはほんとう何だか、いつも夢でもみているような不思議な感覚がする。

 

深夜まで大パニックと大カオスを繰り広げ、泣きじゃくりながテロテロスケスケの服で外に飛び出そうとするわたしを、がしっと捕まえて、腕の中でどこにも行かせないように守る山下さん。

コミュニケーションがすれ違い停止してしまったときの大パニックはもう、自分でも何に混乱しているのか、わけがわからないまま、どさっとベッドの上に入れられて、最後彼の腕の中で力尽きて眠ったわたしだった。

 

一般的には、おそらくそれは【喧嘩】にあたる状況なんだとおもう。

でも今わたしたちは、争いや言い合いや、ケンカをする代わりに

何が起こったのか?どこが問題だったのか?何に混乱しているのか?

それを掘り起こし、机の上に並べ、そして2人で確認し、今後それが起こらないような策を話し合う。

 

心配事があれば打ち明け、不安が出れば打ち明け、お互いの認識を確認しあう。

 

それは一見機械的で、ロマンティックにはほど遠く、色気のないような作業に見えるけれどそうじゃない。

とてもフカフカで、あたかかく、なみだや喜びや愛が溢れるその場所だからこそ、それを耕すための時間は続き、今回おおきな節目をまた、迎えたんだとおもう。

 

 

 

身体が消耗し尽くしてふらふらになりながら起きた遅い朝。

わたしたちの間に入り、伝達を手伝ってくれているアキちゃんに見守られながら、ルーティンの草取りに外に出て、疲れきった身体を休めた。

お茶を入れる元気も残っていなかった。

 

同じく遅い朝に、静かに起きてきた山下さんの顔は、いつもどおり優しい顔をしていて、安心した。メガネ姿は、最初は照れ臭かったけれどだいぶ見慣れて、やっぱりかっこいい。

彼は、基本セクシーを絵に描いたような男なので、メガネをかけていてもいなくても、服をきていてもきていなくても、立っていても座っていても、そこにいるだけで色気がある。

無邪気に笑ってもセクシーだし、小難しいはなしをしていてもセクシーだし、散歩していようがセックスをしていようが草取りしていようがセクシーな男は、日本人にはこうも珍しいもんか、といつもドキドキしながら眺める。

知り合ってもう6年になるけれど、それでもなお見慣れないくらいそれは新鮮で、きっとこれはずっとこの先も変わらないんだろうなあと思うのだった。

 

ソファに横たわって目の前を横切る彼に、

「メガネ、似合うね」と声をかけた。

 

「ん。賢そうにみえる?」

と言われたので、

ちょっとはにかんで、「ん〜、おしゃれにみえる」とそう言った。

 

【セクシーに見える】は、ふさわしいコメントだったけど、

メガネをかけていなくてもセクシーな彼には適用しなかったので控えた。

 

 

衰弱しきっていた朝の、山下さんから差し出されたタッパーいっぱいの青森産のメロンは、ひとくち食べるごとに元気を取り戻していく感じがした。

ひいおばあちゃんのお誕生日に焼いたケーキを味見してほしくて、冷蔵庫に残しておいたものを食べた山下さんが、「うまいなこれ」とつぶやいていたのが嬉しかった。

 

彼の握ってきた大きくまるいおにぎりが、冷蔵庫の中に転がっていて

ほとんど頭の中が混乱しているときに食べるもののことを考えられないわたしに、まるで強制的に休憩を挟んでくれるようにして、彼の存在やそこにある「たべもの」たちが区切りのない時間軸に区切りをいれてくれる。

いちにちがかりで不安だったことをあらいざらい話し、どんなときも手を離さずにいてくれた山下さん。

 

「話しづらいことなんだ」と話すのを何度もためらった話題もしっかり受け止めてもらい、これまでも大事にされていると感じてきた場所に、「愛されている感覚」がどしっと確かに加わった今回だった。

 

未来がそこに、感じられること。

その温もりや、いのちの気配を、ふたりで刻々と感じられること。

 

こんな尊いことは、そんな喜びは、他にはやっぱり無いと思う。

 

 

 


日本のパートナーシップの理解しがたく大混乱に陥るコミュニケーションを勉強すべく、日本の映画やドラマを見始めたやつ↓↓↓😂😂😂

 

 

 

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