誕生日はいつも地獄-記録①

Ultimate Fort(絶望要塞)記事一覧

 

誕生日はいつも地獄 記録③
誕生日はいつも地獄 記録②
誕生日はいつも地獄 記録①

 

 

3/1/17
クライアントさんからぶつけられた不安と怒り。(参照 怒る

”わたしの気持ちは最初から、何ら変わっていないです”と、たったその一言が言えないのは、
相手を安心させるその一言が言えなかったのは、

私自身が恋人に対してまったく同じことを感じていたからだ。

 

誕生日に会えなかったときの悲しみを

言葉に起こしたときに、「彼は私を棄てた」と書いてから気づく。

そして彼女はわたしに、「私を棄てた」と言っている。

 

私は彼女を全然棄てていないし、大切に思っていることは何一つ変わっていないし、
最後まで決して見捨てずに責任をとりますと言ったときから

それは何も変らない。

 

でもそれをそのまま認めてそして、彼女を安心させてあげることは、
同時に彼を理解し赦すことにつながる。

わたしは今それを、双方向から求められている。

 

 

彼と最後の約束だった、2月28日
四ヶ月前、彼に「その日はあけておいてね」と言った。

その日に逢いたかった。

 

 

 

2月の28日誕生日は両親が、わたしの好きな店に連れて行ってくれると言った。

 

朝の「在る」という愛に触れたのちも、
その日が一刻も早く終わることだけを目を閉じて祈った。

 

両親はわざわざ食事に誘ってくれたのに、ふてくされた様子で
汚い格好でいた私はとても幸せな気分ではおらず、

味なんてわからなかった。喉を通すのがやっとであった。

 

母が、ケーキを買ってくれていたことを知って
わたしは少し、泣きそうになった。

誕生日を祝う習慣のない家に育った。私の誕生日を覚えていてくれて
食事に連れて行ってくれて、ケーキを買ってくれる人がいるという事実。

たくさんのお祝いのメッセージをもらって、

わたしはその全てを一つ残らず跳ね除けていた。受け取り拒否の頂点。

そのどれひとつも、わたしを喜ばせるどころか
ただ、惨めにした。わたしの頭には、逢いたかったその人のことしかなかったのだ。
そんな自分もたまらなく嫌だった。

 

 

 

 

最後の約束のその日 彼は仕事の日だったが

好きな時に自分で仕事は調整できることは知っていたから
私は試すようにして何も言わなかった。

何かを言うも言わないも もうとっくの昔に私は返事をもらうことはなくなっていたから

だから 訊いたところで答えてくれたことは一度もなかったけれど

出張のたびに 逢いたいと伝えて
逢えるか逢えないかの返事すらもう来なくなって

 

その、いつかあけておいてくれると言った日に
どんな顔をして仕事をしているのか、
わたしはその瞬間までずっと最悪の結果に怯えるようにして過ごした。

いつも通り仕事をしている姿を彼の発信を通して確認して
絶望するところを何百回もシミュレーションして

怖いのに確認せずにはいられなくて

 

両親に食事に連れて行ってもらった途中にわざわざ抜け出して、

トイレで確認した。

 

 

彼は仕事にはいなかった。

 

 

そしてわたしは期待した。もうとっくに夜で、普通だったら1日はもう終わるところだけど、
もしかしたら私に会いに来るために仕事を休んだのかもと、私は愚かにも、そのとき喜んだ。

 

 

 

 

慌てて家に戻って、何が起こってもいいように緊張しながら

残り5時間で今日が終わるのを待った。

家に戻った瞬間に、夢から現実に冷めたように、こんな場所までわざわざ遠くまで来るわけがないと、

さっき一瞬でも期待した分余計に、
虚しさととてつもない悲しさと惨めさに押しつぶされた。

1日かけて、もう十分落ち込んで、1日どころか連絡が途絶えてから二ヶ月半の間ものあいだ、
十分すぎるほど落ち込んで絶望しきったのに、

わたしはまだ、現実を受け入れられてはいなかった。

最後のその日に向けて、彼ともう一度つながる
こころの準備をしてたんだ。

 

 

誰かが駆けつけてくれたって暖かく迎え入れられないほど部屋は荒れていて
わたしはもう何週間も伏せって泣いていただけで、

お風呂にも入っていなくて
とても人に逢えるような状態ではなくて

 

それでも最後の最後まで、「おめでとう」のたった一言のメールが来るかもしれないと、

どこかでそう期待して

もうあまりに辛すぎて一ミリも身動きがとれない気がした。

 

息子をベッドまで寝かせにいくことすらできなかった私は
そのまま床で、息子と一緒に眠った。

 

いつもみたいにもう二度と、目が覚めぬことを祈って。

または朝起きたら奇跡が起こって彼が会いに来てくれるかもしれない、とかを。

 

誕生日はいつも地獄 記録②

 

Commentする

投稿時メールアドレスは表示されません *は必須です