聖なる朝

 

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静かに夜が更けて、息子は眠った。

わたしは記事を書けるだけ書いて、右の手首が痛くなるまで書いて、

仮眠をとる前に、休憩がてら外に出た。

 

空を見渡して、月を探したが見つからなかった。

よく、煮詰まった時にひとりで夜、散歩をして、

その空の向こうにいる好きな人のことを想った。

 

保育園でもらってきた、まだ開けてないクリスマスプレゼントと、

父が孫のために買ってきてくれた、ショベルカーの箱。

トイザらスの駐車場で、クライアントさんや息子のお父さんに謝りながら、

しゃくりあげて泣いたあと買った、大きな靴下の形をした袋を

車のトランクから取り出して、息子の寝ている部屋にそっと入って

置いた。

 

彼はすでに小さくなったベビーベッドで、未だにひとりで、

死んだかえるみたいにひっくり返って眠っていた。

毛布を上にかけて起きないことを確認したのち、そっと部屋を出て、

わたしはサンタクロースの任務を終了した。

 

 

どのくらいで書き上がるのか、自分にはよく分からなかった。

必要な記録を残しておきたかった。

 

今回は、自分のために書くことにした。

いつも誰かに読まれることを、どこかで意識していた。

 

お茶を入れて、昼間にかかってきたいたずら電話の主を想った。

それは音信不通になった、

電話の嫌いな、わたしの好きな人の電話番号からであった。

 

わたしはほとんどいろいろなものを昇華しきれていたので、

今月に入って苦しんだ執着や怒りや、悲しみのようなものはもうなくなっていて、

静かな愛しさのようなものとか、小さく吹き出すような可笑しさの中で、

 

その電話について思い出した。

 

彼が意図してかけていないとしたら、

サンタクロースは本当にいるのかもと、そう思った。

 

父のスキー旅行の飛行機をキャンセルにして、

家族で過ごさせてくれた不可抗力も、

ボタンを間違えて押してかかってしまった携帯電話の不可抗力も、

そういう天からのギフトならいつだって歓迎だなあと、

嬉しかった。

 

わたしにも、サンタさんは来た。

 

仮眠をとり、残りの記事を書き上げている、まだ空が暗いうちに

わたしのたったひとりの大切な家族は、

クリスマスの朝、目を覚ました。

 

わたしはゆっくりと部屋に入って、わざとらしい様子で、

“あれ?” と彼に言った。

ぐずぐず目を覚まして、“抱っこ” と甘える彼に、

たおくん、サンタさん来たの?

と訊いた。

 

彼はちらりとプレゼントに目をやったあと、

“きてない” と言って、玄関のほうを少しキョロキョロ見て、

“きてない” と2回くらい言って、

プレゼントは要らない、と言った。

 

可愛くて、自分が昔、

サンタクロースが怖くてしかたがなかったときのことを

思い出した。

 

 

わたしがその聖なる日を目指して、

全てを赦し、癒すことを掲げたひとつの理由は、

きっと同じように、クリスマスのその日に

たくさん悲しい思いをして、たくさん傷ついて、

泣いた記憶が世界中に転がっていることを想ったからだ。

 

誰ひとりとして、その聖なる日に泣かなくてすむように、

わたしは女神のサンタクロースになりたかった。

 

今、もしたったひとりで、寂しくてたまらない夜を過ごした人も、

家族のいない小さな子供たちも、

失恋したひとも、

いつか昔、誰かをめいっぱい傷つけてしまった “おとうさん” も、

全員もれなく幸せなクリスマスを過ごせることを、

心から祈った。

 

わたしは赦せなかった息子のお父さんがどれほど苦しんだかを、

やっと少し、本当の意味で理解して、

当時の自分も含めて

クリスマスの記憶に苦しんでいる全ての人へ、

幸せな聖なる日への切符を、

高い空の上から贈り届けることができた。

 

 

わたしたちは永遠にサンタクロースを信じていて、いい。

それはわたしたちの中にいる。

 

わたしたちは、絶対に二度と受け入れられないような出来事が起こっても、

それを乗り越えていけるだけの叡智とパワーを持ち合わせている。

そこには時々、いたずら電話や大雪のような、

天からのサポートと、女神からの愛も含まれていたり。

 

すべての生きとしいけるものが幸せでありますように。

エフィアスの、愛の泉からのこころからの願い。

 

聖なる夜は明けてしまって、クリスマスの当日の朝になってしまったが、

全ての人に、愛と祝福と、あたたかな癒しが訪れますよう。

 

Warmest wishes to all for a wonderful holidays.

ありったけの愛を込めて

 

 

クリスマスの朝

徹夜明けでふらふらな女神サンタより

 

 


 

ここまで読んでくださった暇人の方々、

どうもありがとうございました。

 

長らくに渡ったエフィアス浄化祭、これにて、終了♪

 

 

 

 

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