終わらせる覚悟が、始まり⑤

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    続き

 

2015年10月。初めて山下という男がわたくしの人生に出現してから、
ほんの一ヶ月と少し。

 

本当は、魂が揺り動かされるたびに書きとめておきたかったわたし。

 

「ちゃんと離婚が決まったら洗いざらい書いていい」と
言った彼の言葉にとらわれました。

 

だから、待っていました。

ずっと、待っていました。

でも、なんだかいつまでたっても、
動く様子がありませんでした。

 

 

彼は、このまま一生離婚しないかもしれないし、
このまま一生しくじりこじれたまま
人生を送っていくのかもしれません。

 

そんなことは、

わたしには本当に関係ないことなのです。

 

わたしが山下のことを「好き」なことと、

山下が結婚しているのかバツ2かどうかや
彼の人生がどれほど不幸であるかどうか

 

やっぱり、
そんなことは関係ないことだし、

 

わたしは、

自分の感じたことを洗いざらい言葉にすることが
いまこの瞬間、生きがいなのです。

 

いま、ワクワクし、ただ、それが必要で、

魂が喜ぶことなのです。

 

だから書きとめておきたいのです。

その瞬間瞬間に書かないと、

エネルギーはものすごく散乱します。

 

思い出して書くことには相当の無駄なエネルギーが生じることが
最近ひしひしわかってきました。

 

ブログが、「なまもの」であることが

始めてみて、

よくわかります。

 

わたしは腐った記憶を、

いま言葉にしようとしているのです。

 

 


 

 

毎日、朝も昼も夜も、やりとりをしていた山下の存在が
突然消えて、一週間以上経ったころ

わたしは、10年ぶりに

前髪を、切りました。

 

もう、古く自分がしがみついている全てを、
洗い流したい一心でした。

 

もともと山下は、宇宙からも「ナシ」だと言われてきましたし、
先日のスピリチュアル先生とのコンサルでも、

「”ふざけんな”ってくらい、ない」と
8歳女子に言われてショックでした。

 

本当にショックでした。

 

 

そのくらい、彼の存在は
わたしの足を引っ張っているのかもしれません。

 

そのことも、わたしは洗いざらい
本人に話しています。

 

彼は、わたしに何を言われても、

 

「そうかもしれない」

「そうだろうな」

と、淡々としています。

 

 

怒りも、悲しみも、喜びも、恐れも、
麻痺している人間と話すのは、

その人間の「思考」と話すのは、

これ以上退屈なことはないとわたしは感じていました。

 

わたしは、

 

引き続き、自分のことに集中して、
一時も時間の無駄がないように
いま目の前に起こりつづけるミラクルに、
目一杯、ひとつひとつ丁寧に、

向き合うだけでした。

 

 

 

そして数日が過ぎたとき

全て消去されたはずのLINEのメッセージに、

 

彼からひとこと、届きます

 

 

預かっていた忘れ物があったのです。

 

 

「ポストに入れておきます。」

というメッセージでした。

 

 

わたしは、

間髪入れずに、

 

「寄って。」

 

と返信していました。

 

 

それを送った瞬間に、

ものすごく後悔しました。

 

わたしは、

必死で、手放していたのに、

結局こうして、山下の無意識の行動に
乗っかってしまったのです。

 

瞬時に、「会いたい」と

思ってしまったのです。

 

 

 

 

毎日のようにしていたやり取りが一切なくなってからの
その空白の期間は、信じられないほど長く感じました。

 

彼がやってくる時間が近づき、
どきどき、ワサワサし続けました。

 

 

ドヨーンと陰湿な様子で現れたその
しくじりこじれ、疲れ切った40歳のサラリーマンは、

 

わたしにとてつもなく嫌な感じを与えました。

 

 

わたしは、

 

「何しにきた」

 

と低い声で尋ねました。

 

彼は、

「いや、わすれものを届けに」

と言いました。

 

「忘れ物を届けるなら、わたしに会わない約束を守るなら、
黙ってポストに入れればいい。

そういう「本音」とつながっていない気持ち悪さが、
相手をいやな気分にさせる

お前はそうやって生き続けてしくじり続けている」

 

 

山下「おっしゃる通りです。」

 

わたしは、「会いたかった」のが本音でしたが、
山下のその卑しさが、狡さが、大嫌いでした。

 

それは、過去の自分をそのまま見るようでした。

 

わたしは、彼と話して、イライラしました。

 

 

最初から最後まで煮え切らないその男に、
がっかりしたし、残念すぎたし、
激しい怒りを覚えました。

 

 

なににがっかりしたかと言えば、
そんな男にずっとずっと胸をときめかせていた自分に

なにが残念だったかと言えば、
そんな風に扱われていた自分を
大事にしてあげられなかったことに。

 

そして激しい怒りは、
そんな下らない男に相当なエネルギーを注ぎつづけた、
自分に対してでした。

 

 

彼は、

陰湿なまま、

 

わたしが最後に送ったメールについて
どうでもいいことを語り始めます。

 

 

「言ってることが、すごくよくわかったよ。
まいが羽ばたいていくのを見るのがすごく好きだし、それを邪魔したくない。オレも、転職したり、自分のキャリアアップのために同じような経験をしてきたから、わかるし。
足を引っ張られると感じるのも。
まいが好きだけど、今んとこ自分はなかなか変われないし」

 

 

わたしは、その山下の「ザ・思考」に、

はらわたが煮え繰り返るほどの
激しい怒り
を感じました

 

 

この男は、わたしが一時でも好きだと思っていたこの男は、

ここまで頭が悪かったか

 

ショックでした。

ただただ、ショックでした。

 

 

もう少し見る目があったと自分で思っていました

もう、山下にとか自分に対してとか通り越して、

 

脳天をかち割られる思いで私は俯いたまま震えました。

 

 

その怒りと同時に、
「この男は口先だけだし
わたしのことなんぞ
ちっとも好きではなかった

 

とわかった時、

これまた大洪水の悲しみが
ザッバーーーーーンと押し寄せてきました。

 

 

わたしはソファに伏せたまま、言葉を失い、

そのまま

ひとことふたこと

陰々たる様子のまま喋り続ける山下に

 

かける言葉は見つからず

 

でももうただただ、

ただただ許せなくて

 

でももう今すぐこの瞬間に、
ぶった斬ってやりたいとだけ思い、言葉を探しました。

 

 

感情を、「思考」というフィルターを抜きに
そのまま表現する。

 

つまりは大人の理屈で説明を並び立てるような感じではなく
子供の喧嘩のようなそのまんまの言葉を使うことで

よりスムーズに伝わったり

エネルギーは純粋なものになります。

 

 

 

 

これを今まで毎回かなり正確に実践してきました。

 

 

「山下、しねええええええ!!!」
「山下、ばかやろおおおおおおおおお!!!!!」

 

 

はすでに本人へ向かって何度も実践済でしたが、
感じない男、ダメージゼロ。

 

 

もう、その瞬間に自分が感じている激しさを、
表現できるそれ以上汚い言葉は、思いつきませんでした。

 

 

 

わたしは

震えながら立ち上がり

 

 

 

ありったけの想いをこめて

渾身の力を振り絞って

 

 

バッチ   ン!!!

 

と山下にビンタしました。

 

 

後にも先にも、

「男にリアルビンタ」体験は、

初めてのマツナガ

 
わたしが後腐れなく、すっきりダメ男から卒業できるように、
神様が遣わしてくれたのだと思えるほどの
鬱陶しいの頂点にいる山下が

最後の烙印というにふさわしい

わたしの感情の嵐を吹き起こしてくれたのです

 

 

もう、「子供の喧嘩レベルの汚い言葉」すら
表現しきれない想いを、

わたしは、渾身のビンタに込めました。

 

 

 

震えながら山下の右ほほを全力で叩いたわたしは
文字通り、吐きそうでした。

 

 

むせび泣きながら

「帰って」

と一言伝え

 

前回
「もう二度と来ないでください」と言ったあの日とは

確実に異なった

 

確実に「終了」の鐘が高らかに鳴り響いた瞬間

 

 

山下は

 

前回とは違った様子で

「本当に終わった」という空気のなか
ものすごい形相で

 

瞬時に荷物を抱えてバタバタと
去っていきました

 

 

 

 

わたしは、

「本当の終わり」が来たことがわかりました。

 

終わらせるために、
今日の出来事が起こったのだとわかりました。

 

一瞬でも、

「会いたかった」とキュンとしたのは幻でした。

 

 

 

そのままわたしは、
久しぶりにギャンギャン声をあげて、泣きました。

 

しくしく、オエオエ泣いたことはあっても、

 

あんなにも大きな声で、
喉がカラカラになってしまうまで
声も涙も枯れてなくなるんじゃないかとおもうほど

 

大きな声をあげてしゃくりあげて泣きました。

 

隣の部屋で眠っている息子が
起きてしまうんじゃないかというほど

息子よりももっと小さな子供のように、

 

泣き続けました。

 

 

ひとしきり泣いて、感じ切っていくと、
今目の前で起こった出来事が、
ゆっくりと「今」から「過去」へ
流れていくのがわかりました。

 

 

わたしは、

「手放し」に成功した

 

激しい感情の嵐とともに、

 

覚悟が決まったんだ

 

わかりました。

 

 

 

すうっと少しづつ落ち着いてきて、

 

フラフラになりながら、携帯を開くと、
ちょうど

芸能人の騒動に関して

 

「その男をいい男に育てられなかった◯◯さんが

いい女じゃなかったかなあ〜〜♪」

と投稿があって、

 

もう、自分のことと重なりすぎて
オエオエ引き続き吐きそうでした。

 

ダメ男山下にふさわしい、ダメ女、それは

わたくしのことです。

 

 

そして、育てるどころか、卒業するどころか、

最後こんな最低な結末が待っているとは。

 

 

 

わたしは俯いたまま、

 

 

その「女が男を育てる」という言葉を
なんどもなんども咀嚼しました。

 

 

腹を下してもいいから、上から戻してもいいから、

 

とにかく飲み込みたかった。

 

 

わたしと、彼の間に、

何が起こっていたのか、

 

わたしは、

 

 

消化したかったのです。

 

 

 

 

 

そして時間がどれくらい経ったころでしょう。

 

 

まだ、ソファの脇の床の上で

呆然としているときに、

 

玄関で音がします

 

 

 

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